Arch Linuxで日本語pdfを閲覧したり、辞書を表示する

2016年が明けました。今年もよろしくお願いします。

さて、Arch Linux上でpdfを閲覧する方法です。他のディストロ同様に、好みのpdfビューワをインストールすれば良いのですが、

  • 日本語のpdfをきちんと表示する
  • 英単語から辞書を引く

という点について、メモを残しておきます。

日本語pdfをきちんと表示する

Archをインストールして、いくつか日本語フォントも入れて、GUIを整備して、ようやくpdfを読もうと思った時、大抵は文字化けしたpdfが表示されるという冴えない結果になります。
人によってはいわゆる豆腐文字が表示されたり、あるいは単純に日本語が空白に置き換わってしまうケースもあるでしょう。

Linuxで用いられるpdfビューワの多くが内部的な処理にPopplerを利用しています。自分が使っているAtrilも依存パッケージにpoppler-glibを含んでいます。Popplerを利用しているpdfビューワでは、フォントが埋め込まれているようなケースで日本語を表示するにはpoppler-dataパッケージを入れる必要があります。

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# pacman -S poppler-data

インストール後pdfを表示すると、正しく日本語が表示されるかと思います。

英単語から辞書を引きたい

OSXなどの標準的なpdfビューワーやKindleアプリなどでは、英単語を選択するだけで英英辞書などが意味をポップアップ表示してくれて、便利ですね。

これと似たような挙動を実現する辞書ソフトとして、複数の辞書フォーマットに対応しているGoldenDictを導入します。

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# pacman -S goldendict

起動後、以下の設定を行います。

  • 編集->辞書メニューから辞書ファイルの置き場を指定し、再スキャンを行います。
  • 編集->環境設定メニューを開きます。
    • インターフェイスタブでダブルクリックでの翻訳を有効にします。
    • スキャンポップアップタブを開き、スキャンポップアップ機能を有効にします。特定のキーを押しているときのみポップアップさせることもできます。

肝心の辞書ファイルは

  • Babylon(.BGL)
  • StarDict(.ifo, .dict, .idx, .syn)
  • Dictd(.index, .dz)
  • Lingvo(.dsl, .lsa, .dat)

といったLinuxでよく使われている辞書ツールの辞書形式に対応しています。
また、オンライン辞書を利用することも可能です。(初期設定のものはクエリが古くて使えないようですが)

例えばBabylonで利用可能なフリー辞書は以下からダウンロード可能です。

Dictionaries for every subject - free of charge

専門的な分野の辞書や、昔のWebster英大辞典なども(著作権が切れているため)利用できます。もし手持ちのデジタル辞書があれば、それらも利用できるでしょう。